傾山 山手本谷(A沢)
冬期遡行 アルパインアイス
2011年2月

今年の冬は例年にない大寒波が九州におしよせ、いつもは凍らない谷までも氷爆を作って僕らを楽しませてくれた。
ここ最近は春の訪れか、寒が緩みポカポカ陽気が続いてる。今年のアイスは終わりかな〜。

来週、雪山山行をひかえ、トレーニング!獲得標高差は1200mと九州ではNo.1の標高差。祖母・傾山系の傾山へ!
と、地図を眺めてると・・・・・傾山西面につき上げる深い谷・・・山手本谷が飛び込んできた。
上部はガレで枯れ沢。地図にはゲジゲジマークがたくさん・・・・・・。
その支谷に1本深く切れ込み北面につき上げる沢がある・・・・・・。うううう・・・ん。

もしかして、アイス??ひそかにヨギル、スケベ心を抱きつつ、傾山・山手本谷 冬期遡行に出発です。




今日のメンバーは、ツヨツヨクライマーのSatoさん!彼も来週、伯耆大山に!
早朝、九折登山口に到着。まずは、坊主コースの道を登り、観音滝を楽しんで林道に。
林道に出たら、その林道を南へ進む。  登山口から約1時間20分で山手本谷の林道出会いに到着!
入渓点の山手橋  山手本谷の下部は水流強いため、林道から入渓。

入渓点では、まだまだ、水量あります。
冬靴で、滑りそうなんで、岸に渡りながら登ります。
吉作坊主の大岩壁が見えます。

入渓後30分で二俣に。水流が残る左が本谷。 水流が無い、右俣に進む。

ガレた枯れ沢。滑らないように、岩を落とさないように遡行する。
落ち口、岩が吹き溜まっているときは、声を掛け合い注意してすすむ。

A沢進入から30分。 突然、氷床が現れた!!アドレナリン噴出!
クランポン装着!バイルを持って、さぁ!行くぞ!アルパインアイス!
すぐに、2段30mの大滝に! 下段は1条だが上段は2条! ピッチを分けて登ろう!

1ピッチ目 氷爆地帯の最初は、ちと氷が薄い。氷の厚さを確かめながら慎重に登る。
スクリュー1本、13pがギリでした。

2ピッチ目 2条の氷爆。氷が厚い右を登る。。
厚い十分な氷で安心してランニング取りながら登る。

この辺りから、氷は安定してくる。

広々した沢の氷を楽しみながら登る。


まだまだ続く氷爆地帯。

ノーロープで楽しく登れる、氷滝が連続して、気持ちよく進む。

この6mの滝を越えたら、二股に到着。突然始まった氷爆地帯はこの二股で突然に終わる。
たっぷり1時間30分、氷をたたいて、前爪をつきさして、楽しんだアイスが終わる。



二股を右にとり、崖の連続できわどく、側壁にあがりこむ。(とても、厳しいから気をつけてね!)
傾斜のキツイ斜面。凍土にバイルを突き刺し登る。・・・ちかれた〜。
上方に稜線が見えてきた。きつい詰めも、もうすぐだ!  枯れスズタケのヤブコギで登る。


やったね!稜線到着!!!  ちかれた〜・・・・。やっぱ傾山はキツいゎ〜。
九折小屋経由で下山。  これが、また、長い長い・・・・。  


いや〜、久しぶりの傾山はきつかった!前日夜から38度近くの高熱で登った傾山。最初から、ナマ汗だらだら・・・。
そりゃ、キツいゎ〜。  でも、氷爆地帯に入ったとたんに、風邪ひいてるの忘れて夢中で氷たたいてました!

もしやもしやで、入渓した山手本谷。まさかの傾山アルパインアイスとは、僕自身、ありえ〜ん!とおどろきました!

Satoさん、マラソントレーニングの成果で、このロング&ハードルート7時間半をバッチリ完登!

未知なる魅惑の沢を探すぞ!という指令を沢の師匠・沢グルメさんから受け、地図を眺めながらワクワクしてます。
新しい季節が始まるこの時期、次は、どこの沢に行きましょうかね〜。  では!



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