阿蘇 楢尾岳東壁ルンゼ登高
2011年2月


赤い点線は楢尾岳東壁ルンゼ登高ルート

九州を代表する山・阿蘇。高岳北面・根子岳ほどの人気は無いが日本登山体系にも記述がある楢尾岳。
その姿を楢見平から仰げば、荒々しい威圧感でそびえたっている。

楢尾岳北面は東尾根・北尾根(東北・西北)・西尾根の3つの尾根を派生し
この尾根に囲まれ扇谷・大谷(うーたに)・天狗谷の谷が形成され、
頂に至る源に大岩壁をそびえたたせている。

楢尾岳北面谷の一番東に位置する扇谷。谷こそ枯れ沢で平凡な谷だが、
谷沿いに高さ100mの扇型の大岩壁を持ち、その上部の谷は楢尾岳東壁につきあげる。

荒々しい楢尾岳に会いに扇谷から出発します!


今日のスターティングラインナップはツヨツヨクライマーの最強コンビ!K川さんとS藤さん。
楢見平から見上げる楢尾岳。扇谷・大谷の合流点にて。
右奥にそびえたつのが、楢尾岳ジャンダルム北壁。

下流部は堰堤だらけ・・・・。なんで、尾根にあがり、作業道をつめて、扇谷に入渓。
目前には扇形に広がる高さ100mの大岩壁。(氷爆を期待しましたが・・・・何もなし)
平凡な枯れ沢を詰めあがる。

牧歌的雰囲気の東北尾根にあがる

 
左奥に見える谷が遡行してきた扇谷


輝く雪面を登る。

小ピークに上がり、楢尾岳主稜を仰ぎ見る。ALPINE的景観にほれぼれしながら・・・。
左側が楢尾岳東壁、右側が楢尾岳ジャンダルム。
ジャン北壁はたっている。その昔、ルートがひかれたようだ。

楢尾岳東壁も険しそうだ!ルンゼまでトラバースする。

楢尾岳東壁ルンゼに降り立つ。さぁ、雪崩れに注意して登高開始!

標高が上がるにつれ、雪の締まりも良くなってきた。

ダブルで快適に登る。東壁基部にぶつかる。

落石に注意しながら東壁基部をトラバース。S藤さん、落ちないでね!

傾斜もきついし、日陰で雪も硬くなってきた。滑ったら数十メートル落ちるので、ロープを出してコンテでトラバース。
クラストしてる時は、スタカットで行ってね! 向こうに見えるは、阿蘇高岳北面・鷲ヶ峰  
(翌週、ツッチータッチーチームはこのトラバースを50m2ピッチスタカット+直上で登ったそうです)

さぁ!最後の登りだ! 下を見ると、高度感あります!!雪が付いてないと、とても登れそうにありません。

SKYLINEを越えれば太陽が降りそそぐ山頂に!

K川さん、S藤さん、山頂!  ぽかぽか陽気の中、山頂でくつろぎました。
山頂から東壁直下を見下ろすと、よくこんなとこ登ったな〜と、感心しちゃうくらいな満足感でした!



楢尾岳東壁ルンゼは、快適にALPINE雪面登高を楽しむことが出来る、九州では数少ないルンゼです。
崖崩壊ルンゼなんで雪がしっかり無いと登れません。また、傾斜もきついので、雪崩れに注意し、
東壁はもろい岩部分があるため、凍結などで安定した時を選ばないといけません。

扇谷自体は平凡な谷遡行のため割愛する場合、仙酔峡駐車場から作業道で東尾根を越えルンゼ下流の谷に降り立つ事も可能です。

では、まだまだ、冬山を楽しむぞ!!


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